誉田屋源兵衛 源奏 誉座織 琳派蔦 九寸なごや帯


誉座織(ほんざおり)
蚕が糸を吐いて繭を作る速度と同じ早さで、逆に繭から糸を引く事ができたなら、これ以上絹にストレスのかからない条件は無いだろう。
機械による繰糸ではなく手引きによる繰糸を座繰りと呼ぶ。
座繰りによって引かれた座繰り糸は、機械で繰糸したものと比較するととてもかさ高い。
まるで空気を包み込んだ様なふくらみ具合なのだ。
繭から引き出される時の糸にかかるテンションが少ないのである。
当然布になった時の風合も変わってくる。しかしそれは新しいというより、むしろ懐かしいものだ。
機械が無かった頃の絹布の肌触りである。
帯の総重量が非常にふんわりと軽く、しかし帯としてのハリやコシが失われる事はない。
繭は国産のあけぼのを用い、愛媛県野村町での繰糸にこだわった。
糸には撚りをかけず、生絹で織上げ砧うちをしたかの如く風合いを出す。
邪魔くさい事をして昔へ戻る。実は一番新しいのかもしれない。
誉田屋源兵衛
京都 帯匠
