奈良 生駒市 帯ときものやまぐちです。

本日のブログはスタッフまりこです。

2月におすすめの、着物や帯の絵柄について、

ご紹介していきたいと思います。

 

特に、2月におすすめな絵柄は、

梅の花のモチーフです。

梅の華の見頃は、早いところで1月から咲き始め、

3月頃がピークになりますので、

2月は着物の絵柄として取り入れる、

最適な時期であると言えるでしょう。

 

梅が写実的だったり、

単独で描かれている絵柄は、

年明けのお正月から、

立春の2月上旬頃に着るのがおすすめ。

梅の花がモチーフ、デザイン化されているパターンや、

秋の菊や春の桜など、

他の季節の草花とともに描かれている場合であれば、

通年でお召しになっていただくことができます。

 

梅の花は、冬の厳しい寒さの中でも、

香り高く花を咲かせる様子から、

「百花の魁(さきがけ)」とも呼ばれています。

清少納言の枕草子をはじめとした、

古典文学にも、度々梅の花は登場し、

当時の人々からも深く愛されていたことを、

窺い知ることが出来ます。

 

梅が中国が原産の樹木で、

奈良時代の遣隋使・遣唐使が

中国から持ち帰ることで、

日本に渡ったとされております。

梅は、万葉集でもその姿を多く詠まれ、

春の到来を告げる花、であるとされ、

広く愛好されてきましたが、

その後、平安時代になると、

徐々に春の花の代名詞は、

桜であるとされるようになり、

貴族の関心は、そちらへと移っていきました。

 

ちなみに、万葉集の頃には白梅の花が人気でしたが、

平安時代になると、

紅梅のほうが持て囃され、

美しいものと考えられるようにもなりました。

芳香が強く、香りを楽しむ、

といった趣で愛でられた白梅に反して、

紅梅は、その美しい赤い色を愛でられたのだそうです。

 

また、梅というと、菅原道真の「飛梅」の話が有名ですね。

菅原道真が、左大臣である藤原時平による

、偽りの訴えが原因で太宰府に流され

、遠く、筑紫の果ての地にまで流されることになった、という話です。

この際に道真は、都を離れる前に、

日頃から深く愛していた「紅梅殿」と呼ばれる

梅の蕾が膨らんでいるのを見て、

その姿を歌を詠んだのだそうです。

 

 

季節を問わない草花や、

冬以外の季節の植物と取り合わされている場合には、

新たに購入することを考えていらっしゃる場合には、

そういったものもおすすめです。

雪待の絵柄は、現代では、普段の着物の絵柄にも用いられている他、

能装束の絵柄としても用いられているようです。