Gallery

ギャラリー

誉田屋源兵衛 麻世妙 大麻布 附下

河童

「麻世妙」

大麻布の歴史

今から遡ること約一万年前。日本列島には大麻が群生し、そこに住む人たちは大麻を生活の中で利用していた。
縄文時代草創期の遺跡から大麻の編み生地と縄、士器に付着した大麻の種が出土している。
それらは当時から大麻が生活用品、食品として幅広く用いられていたことを示している。
 また、大麻は「聖なる植物」でもあり、神道の祭祀では「おおぬさ」と称され、樹皮から採った皮を束ねて神に捧げられた。今も聖域を囲む結界の麻紐や神殿に吊るす鈴の縄として使用される。
 日常生活から神道儀式に至るまで、日本人のあらゆるシーンに欠かすことのできない素材だった大麻。
その繊維を編んで作った大麻布も、縄文の古来から近代に至るまで、他に類を見ない唯一無二の衣料素材だった。
 「麻世妙(まよたえ)」は半世紀以上にわたり「忘れ去られた布」となっていた大麻布を 今一度現代に甦らせたものである。

誉田屋源兵衛

京都 帯匠