奈良 生駒市
帯ときものやまぐちです。

暑い日が続きますね

 

浴衣の成り立ちと歴史

浴衣は「浴」という名前がつくとおり、元々は湯上がりのバスローブのように使うものとして生まれました。

平安時代には貴族が湯浴み(ゆあみ)の後に浴衣を使っていたという記録が残されています。

その後には徐々に庶民も浴衣の文化が広まり、「寝間着(ナイトウェア)」や「家着(ホームウェア)」として使われるようになりました。

現代でいうと、浴「浴衣はパジャマ代わりのTシャツ」「浴衣はコンビニくらいになら着ていけるジャージ」といった感覚だったと思うと、着物との違いがわかりやすいのではないでしょうか?

和装が日常的だった時代の「夏祭りや花火に浴衣姿」というのは、今で言えば「Tシャツ+短パン+ビーチサンダル」といった、家の近所向けのリラックスしたスタイルだったんですね。温泉旅館等に泊まった時に、お風呂上がりの時や寝間着として浴衣を着たことがある…という方も多いことでしょう。あの「浴衣」こそが、元々の浴衣の在り方だったわけです。

 

現代の「浴衣」の変化

1990年台~2000年代頃から「夏の花火などのレジャーに浴衣を着る」というオシャレが注目され、ふだん和装をしない若者達が浴衣を再度着るようになりました。

また花火大会・夏祭り等の夏の遊びについて「家の近所で遊ぶ」という感覚から「遠くの街の有名な花火大会を見に行く」という考え方が根付いてきたのもこの頃です。

つまり浴衣姿は日常的なものではなく、「特別な時の特別なオシャレ」として考えられるようになったわけですね。現代では「浴衣」はリラックススタイルのものではなく、「街着(オシャレ着)」として考えられることが増えてきました。

着物風に着付けを行ったり、華やかな着付けをするスタイルも珍しくなくなっています。